■サイズ:幅8.5cm×高さ24.5cm×奥行き10cm
■木の種類:槐(えんじゅ)
縁起のよい良い槐(えんじゅ)の木で作られた、特別なお鷹ぽっぽ
山形の伝統工芸品である「お鷹ぽっぽ」。通常のものはコシアブラ(木の芽は春の山菜として食されることで有名)の丸木を、サルキリという1本の刀だけを使って削りあげて完成しますが、このお鷹ぽっぽは、槐(えんじゅ)という硬くて丈夫な木で作られた特別なモノ。槐の木は成長が遅いことで知られる木で、それによって非常に丈夫で硬い木に成長します。その丈夫さから、家を立てる際の大黒柱などに使用したり、刃物などの柄の部分にも使用されます。
この硬い木を削って作るお鷹ぽっぽは、通常のコシアブラの木で作る時とは違う大変さがあります。そして木の内部を削ると出てくる濃いグラデーション部分を見事に利用し、鷹のアタマ部分と腹部分の毛並みとして表現しながら作られています。この木の色は、どう出てくるかは削ってみないとわからないそうで、これもコシアブラとは違う大変さがあります。
昔から魔除けや鬼門除け、または幸運を呼ぶ演技の良い木として床柱などに使われてきた槐。その美しい木目を見せる削りの技術をお楽しみください。
笹野一刀彫 ささのいっとうぼり
山形県米沢市の笹野地区に伝わる木彫玩具の伝統工芸品。米沢藩主であった上杉鷹山が、雪深い時期の農民たちの冬の副業にと奨励し、様々な作品が作られるようになる。今では魔除けや五穀豊穣、禄高を増す縁起物として、山形では今でも各家庭にひとつは飾られているほど身近な工芸品です。
こちらのお鷹ぽっぽは、米沢市笹野地区でこの伝統を継承し、よりたくさんの人にその素晴らしさを広めながら、地元の活性化を支える若い工人3人組「おたか三兄弟」が製作しています。伝統的な鷹をはじめ、オリジナリティあふれるユーモアな作品づくりもおこない、お鷹ぽっぽをよく知る人から、初めての方にも知ってもらうきっかけになるようなアプローチも欠かしません。古くからの文化を継承する若手職人の、確かな技術にもご注目ください。